スペイン語で「少しずつ」「徐々に」になるフレーズ~細かいニュアンスまで解説します~

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¡Hola a todos!
My Spanish Schoolのリチです🙋♂️
「少しずつ」や「徐々に」のような表現は日本語でも「ちょっとずつ」や「一歩ずつ」など様々な言い方がありますよね。
スペイン語でも沢山の言い方があります。
今回紹介するものは共通点があるので割と少ない労力で複数のフレーズが覚えられると思います!
しかもネイティブが普段使用するものを教えるので必ず実践できるものです💪
発音が聞きたい方は動画もあるので是非チェックしてみてください↓
目次
「少しずつ」になるフレーズ
ではまずは「少しずつ」に当たる表現から見ていきましょう!
まずはこの項目で紹介するフレーズの共通点を軽く解説します。
フレーズの形はこんな風になります。
○○ a ○○
ア
...へ
そして共通点として:
- 3つの単語で構成されている
- 間の「a」は英語の「to」に当たって「…へ」という意味で、全てのフレーズに付く
- 両端に同じ単語が付く(左右で違う単語が付くフレーズも紹介します)
これらの共通点を把握して使えそうなものから覚えていってください!
「○○ a ○○」の形 ~左右に同じ単語が入る~
Poco a poco
Poco a poco
ポコ ア ポコ
少しずつ

💡意味は「少しずつ」になるわけですが、
先程出てきた共通点に当たる「a」という単語の両端に、こんな風に同じ「poco」という単語が付きます。
これ自体が「少し」の意味を持ちます。
なので直訳を言うと「少しへ少し」と言っているようなフレーズで違和感があると思いますが、スペイン語ではこの様にして「少しずつ」と表現します。
これが一番スタンダードなフレーズに当たるので1つだけ覚えたいならこれだけでもOKです!
Poquito a poquito
次のフレーズは先程の「Poco a poco」をほんの少しだけ変えたものです。
Poquito a poquito
ポキト ア ポキト
ちょっとずつ

💡先程「co」だった部分が「quito」に変わりました。
この場合、スペイン語の「カ行」発音は少し特殊なので「コ」が「キ」になると「co」から「qui」に 変わっちゃいます。これについてはスペイン語のアルファベットを説明している記事があるので是非そちらも合わせて読んでみてください。
すると訳も変わって「ちょっとずつ」になります。
なぜなら、スペイン語では語尾を「ito/ita」などに変えると、縮小辞(しゅくしょうじ)や指小辞(ししょうじ)と言われる文法のルールで、物や言葉の意味を、愛情、愛着、親近感(愛称)などのニュアンスを込めて文字通り縮小できる様になるからなんです。
こうすることで「少し」が縮小されて「ちょっと」になって、「更に少ない」というニュアンスのフレーズが出来ちゃうんです。
ちなみにこの文法のルールはかの有名な「Despacito」という曲でも使われたくらい、特に中南米でよく使われる表現なのです。
Paso a paso
Paso a paso
パソ ア パソ
一歩ずつ

💡もちろんこれにも「a」が間に来て、左右には、「Paso」という単語が付いて完成です。
この「Paso」という単語ですが、これは「ステップ」や「一歩」という意味なのでこのフレーズの意味は「一歩ずつ」になりますし、英語の「step by step」に相当するとも言えます。
なので「段階を踏みながら少しずつ」の意味を持ったフレーズです。
Pasito a pasito
おまけとして「Paso a paso」も縮小辞のルールで
Pasito a pasito
パスィト ア パスィト
一歩ずつ
という表現ができます。さっきの「Despacito」の曲の歌詞にも出てきたりします。
感覚としては「一歩ずつ」というよりかは「半歩ずつ」になります。
ただ、普段使うような表現でもないので日常的に使うのはあまりおススメしないです😅
「○○ a ##」の形 ~左右に入る単語が違う~
次は間に入る「a」はそのままで、左右で入る単語が違ってくるフレーズを紹介します。
でも使われる単語は見覚えのあるものだったり、短かったりするので覚えやすいと思います。
De a pocos
De a poco
デ ア ポコ
少しずつ(から)

💡まず「a」の左側に「~から」の意味になる「de」が付いて、右には先程も出てきた「Poco」が付きます。
すると直訳は「少しから」になるので、ニュアンスとしては回りくどい感じですが「少し(の状態)から少しずつ増えていく」のような意味で「少しずつ」になります。
なので何かを始めたり、何もない所から少しずつ増えていくというイメージを伝えたい時に使われます。
De a poquito
ここでも縮小のルールが使えます。
De a poquito
デ ア ポキト
ちょっとずつ(から)

💡これも使う頻度はそんなにないと思いますが、「少しずつ」よりも更に少ない「ちょっとずつ」と言いたい時に使えます。
このような表現は使うシチュエーションが限られてくるので日常的にバンバン使うというよりかは、ネイティブが言った時に聞き取れるように覚えておくといいかと思います。
De menos a más
最後に、共通点は一つ適用されないですが、このフレーズ自体の意味がかなりストレートなものです。
De menos a más
デ メノス ア マス
少ないものから多いものへ
💡「a」の左側に「少ないものから」という意味になる「De menos」が付いて、右側に「もっと」という意味の「más」が付きます。
なのでフレーズの訳は「少ないものから多いものへ」になるんですね。日本語ではちょっと変ですが、これも意味合いは「少しずつ」として使えて、どんどん増えていく、大きくなっていくというニュアンスで使えます。
これもあまりオーソドックスではないので頻繁には使わないかもですが参考までに。
「徐々に」になるフレーズ
今度は「徐々に」に当たるフレーズを紹介していきます。
なので「少しずつ」からちょっとずれて、先程の共通点は適用されません。
Gradualmente
Gradualmente
グラドゥアルメンテ
徐々に

💡少し長いし、発音もちょっと難しいですよね😅
これが「徐々に」という意味で使われて、この日本語訳の使い勝手に凄く近いです。
感覚としては「少しずつ」をちょっと改まって言った感じですね。
でも少し長いので難しいと感じる場合は前の項目ののを使っても大丈夫です。
Progresivamente
Progresivamente
プログレスィバメンテ
徐々に

💡これも「徐々に」と訳せるものですが、元になっている「Progreso」は「進捗」や「進歩」という意味の単語なので、そのニュアンスも込めた「徐々に」になるんです。
ということは、何かが進んでいってる、変化しているという意味もあるということです。
ただこの二つのフレーズは未完成というか、単体では使いにくいんですね。
なのでこれらはまず聞いて理解できる為に覚えてみてください!
まとめ
「少しずつ」になるフレーズ:
共通点: ・3つの単語で構成されている ・間の「a」は英語の「to」に当たって「...へ」という意味で、全てのフレーズに付く ・両端に同じ単語が付く
Poco a poco ポコ ア ポコ | 少しずつ |
Poquito a poquito ポキト ア ポキト | ちょっとずつ |
Paso a paso パソ ア パソ | 一歩ずつ |
Pasito a pasito パスィト ア パスィト | (小さい)一歩ずつ |
De a poco デ ア ポコ | 少しずつ (から) |
De a poquito デ ア ポキト | ちょっとずつ (から) |
De menos a más デ メノス ア マス | 少ないものから多いものへ |
スペイン語では語尾を「ito/ita」などに変えると、縮小辞(しゅくしょうじ)や指小辞(ししょうじ)と言われる文法のルールで、物や言葉の意味を、愛情、愛着、親近感(愛称)などのニュアンスを込めて文字通り縮小できる様になる こうすることで「少し」が縮小されて「ちょっと」になり、「更に少ない」というニュアンスのフレーズが出来る
一つだけ覚えるなら「Poco a poco」がおススメ
「徐々に」になるフレーズ:
Gradualmente グラドゥアルメンテ | 徐々に |
Progresivamente プログレスィバメンテ | 徐々に (進捗、進歩) |
日本語訳の「徐々に」の使い勝手に凄く近い 「Gradualmente」の感覚としては「少しずつ」をちょっと改まって言った感じ 「Progresivamente」は何かが進んでいってる、変化しているという意味もある
今回の表現は結局全部同じ概念を持っているので覚えやすいと思うものから学んでみてください!
どれは聞いたことがありますか?どれを早速使ってみたいですか?是非コメント欄で教えてください!
ではまた!¡Hasta luego!